週刊現代7/30日号に従姉妹の論文「玄海原発3号機大爆発とその影響にいて(2010)」

母方の従姉妹、後藤曜子が立命館大学国際関係学部にて2010年に発表した論文が、「玄海原発3号機大爆発とその影響について」の記事として、週刊現代で取り上げられている。先日、佐賀大学で開催されたap bank forum in 佐賀 でも、小林武史氏らとのトークセッションに参加。

10km以内では全員が急性死。西風の影響下にあり、福岡で207万人、風下となる大阪、愛知、東京など、総死者数700万人超。

学部の論文と侮る無かれ。知らなかったが、従姉妹、京大原子炉実験所の小出裕章先生に指導を受けて執筆とな…。うらやましいw。センセーショナルな死者予想に見えるが、従姉妹は原子力工学が専門ではなく、環境経済学専攻であるため、実際のシミュレーションは小出先生による物。311以前の日本ではほとんど見向きもされない論文だったかもしれないが、今ならどうだろう。

論文の全文(PDF)は
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/genpatu/GotoYoko.pdf

「佐賀県玄海原子力発電所におけるプルサーマル事故被害予測」(後藤曜子)

週刊現代の記事は7/30日号をご覧下さい。小出助教のコメント有り。

佐賀県で、日本最初のプルサーマルを了承するか否かの際、僕も、この従姉妹家族(母の実家)も、内容を良く知ってもらい、問題点を明確にするために、市民活動で学習会、コンサート…住民投票条例のための署名活動など…できることを精一杯やった。が、結局、国民的関心や議論を呼び込めず、2009年末、ひっそりと、よくわからない利権と共に、玄海原発3号機がプルサーマルにより臨界、すぐに営業運転開始…。そこからは、様子見していた自治体も次々とプルサーマルに踏み切り、過去に前佐藤知事がプルサーマル拒否していた福島第一原発3号機もプルサーマル化。そのせいで、今も、プルトニウム燃料を含む状態で、いろいろダダ漏らし。悲しくて仕方がない。

ただ、私自身は、当時、市民活動でのプルサーマル講師役もつとめながら、この論文にあるような大爆発は「無い」と踏んでいた。主に問題視していたのは、使用済み燃料がさらに扱いにくく長期にわたる管理が必要になってしまうこと。それを、子々孫々に押しつけてしまうことであった。

甘かった。

電力会社や関係企業、利権側による、データを恣意的な利用、やらせやサクラの動員、市民にはもちろん、補助金無しでは企業としてもハイリスクノーリターンであること…などは解っていたが、日本企業の技術力や細やかな安全配慮…にだまされて、爆発的な事故はおそらく無いと思っていたのだ。

まさか、2m以上の厚みで作る、建屋の壁が飛ぶような、圧力容器が開いてしまうような事故が起ころうとは…

311以前は、推進派はもちろん、脱原発側も甘かったのかもしれない。

この論文、「想定外」と一蹴せずに、あらためて、今、読んでみたい。

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